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案山子のダンス

戯れに、小説など。照れますな。

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聖神社(その五百九)

扨この苦患(くけん)と申すは、血の池の面(おもて)に、鉄(くろがね)の綱を張り、五人の鬼が五色に変じ、池の面に追立(おつた)てて、この綱渡れと呵責(かしやく)する。
中程までも渡り得ず、踏み外し、かつぱと墜(お)ち、五尺の身は沈み、丈(たけ)なる髪はただ浮草の如くなり。浮上らんとせし時は、鉄杖(てつぢやう)を以て又押入れ、あら悲しやと言ふ声は、蜘蛛(ささがに)の糸より細き声ぞする。
「これこそ汝が娑婆にて為しける罪咎よ。我を怨みと思ふな」と、獄卒共の怒る声は、鳴神(なるかみ)よりも恐しや。「斯かる苦患(くけん)は、如何にしてかは遁るべき」と問ひ給へば、「さん候。娑婆にて百三十三品(ぼん)の血盆経(けつぼんきやう)をも保ち、又は御念仏をも申して、後生善所(ごしやうぜんしよ)と祈れば、直ぐに浄土へ参るなり。娑婆にて善は為さずして悪を好み、邪慳の心のみにて、仏(ぶつ)とも法(ほふ)とも知らずして、死する女の罪業(ざいごふ)なり」とぞ語りける。
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  1. 2014/11/08(土) 00:16:21|
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