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聖神社(その五百五十九)

即ち法眼と対座に直らせ給ふ。法眼が申しけるは、「去んぬる春の頃より御入候ふとは見参らせ候へども、如何なる跡なし人にて渡らせ給ふやらんと思ひ参らせ候へば、忝くも左馬頭殿の君達にて渡らせ給ふこそ忝き事にて候へ。此の僧程の浅ましき次の者などを親子の御契りの由承り候ふ。まことしからぬ事にて候へども、誠に京にも御入り候はば、万事頼み奉り存じ候ふ。さても北白河に湛海と申す奴御入り候ふが、何故共無く法眼が為に仇を結び候ふ。あはれ失はせて給はり候へ。今宵五条の天神に参り候ふなれば、君も御参り候ひて、彼奴を切つて首を取つて賜はり候はば、今生の面目申し尽くし難く候ふ」とぞ申されける
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聖神社(その五百五十八)

使いの者が法眼にこのことを伝えると、法眼はたいへん満足そうでした。
日頃使う客間に招じ入れようと考えた法眼は、その際に自分を尊く見せるために、素絹の衣にまとい、肩には袈裟をかけ、机の上には法華経を一部置き、一巻の紐をとき、南無妙法蓮華経と称えていますと、義経が遠慮もなく、つっと入ってきました。
法眼は片膝立てて、愛想よく、「どうぞ、こちらへ」と申しました。


法眼の猿芝居の独壇場が始まります。

聖神社(その五百五十七)

此の由を申しければ、世に心地よげにて、日頃の見参所へ入れ奉り、尊げに見えんが為に、素絹の衣に袈裟懸けて、机に法華経一部置いて一の巻の紐を解き、妙法蓮華経と読み上ぐる所へ、はばかる所無くつつと入り給へば、法眼片膝をたて、「是へ是へ」と申しける。

聖神社(その五百五十六)

法眼は、義弟を上手く言いくるめたと、世にも嬉しげな様子です。
そして、次には日頃は音にも聞きたくない義経の方へ、一度会いたいと使いをやりました。
一方、義経は会って何をするのだと思いましたが、呼ばれたのに出ていかないのは、卑怯のそしりを受けると思い直し、「すぐ参ります。」と法眼の使いの者を帰しました。


鬼一法眼とは、いかにも器の小さい人物です。
天真爛漫な鞍馬の大天狗とは大違いです。
どの点をとれば、両者が比定できるのか、案山子にはさっぱりです。

聖神社(その五百五十五)

法眼賺しおほせたりと世に嬉しげにて、日頃は音にも聞かじとしける御曹司の方へ申しけるは、見参に入り候ふべき由を申しければ、出でて何にかせんと思召しけれども、呼ぶに出でずは臆したるにこそと思召し、「やがて参り候ふべき」とて使を返し給ひける。
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